2019年11月26日

Last Labyrinth 感想(クリア断念)

公式:『Last Labyrinth(ラストラビリンス)』-VR脱出アドベンチャーゲーム-

 おおこれはと思って予約買いして、クリアに至らなかったのは久しぶりかも。普通ならわざわざ「断念しました」なんて言わずにこっそりフェードアウトするんだけど、書き残しておきたいだけの体験ではあったので。以下、ほぼネタバレはないけど、これからの人や満足している人に読ませるものでもないと思うので、続きはリンクから。



 自分が架空の存在(ゲームにせよ小説やマンガにせよ)にわりと思い入れてしまうタチなのと、VR側に魂引っ張られる傾向、そして未だにお化け屋敷に入れないぐらい極度のびびりということは最初に言っておく。

 VRで少女と謎解き脱出ゲームという『星の欠片の物語、ひとかけら版』とだいぶ重なる部分もあり(つまり好物)、少女の存在感にこだわり抜いているというし、テーマ曲が好みどストライクだったのもあって、怖い雰囲気には一抹の不安がありつつもやっぱりやるしか!と予約していたのよね。

 そして怖い、というよりつらい、という体験をする。ほとんどの仕掛けは初見で情報が出揃っていて、その気になればノーミスクリアできるようになっているそうだけど(実際、自分も序盤はノーミスで進んだ)、初見で全部見抜けなかったり、こっちの見立てが違っていたりすることもままあるわけで。そして彼女が殺され、自分も。
 最初は(失敗するとそういう体験が待っていると事前に知っていたこともあり)うわー自分いまループものの主人公になってるーなんてはしゃぐような余裕もあったけど、失敗が重なるにつれて、つらさが積み重なっていく。

 分かるんだわ、わざわざ先に彼女に手をかけるところがミソであると。それによって喚起される感情が狙いの一つであると。分かっているんだけど……自分にとっては、彼女をあんな風に痛めつけてまで得たい体験ではなかった。VRが喚起する、増幅する感情体験を、よりによってそっちに使うかと。

 何よりびびりなので、彼女がそうされるのも嫌なら、それが次は自分に向かってくるのもやはりダメで。その結果――あっこれ失敗したと思ったら、VRヘッドセットを外す自分がいた。向こうに彼女を置き去りにして。そう思った瞬間、これは続けられないなと。
 普通のゲームなら、あー死んじゃったやりなおしーで済ますくせに。このゲームでもここまでの間に何回かそうしたくせに。そんな声が聞こえる。

 VRに自分が期待するものって、コンテンツの面白さもさることながら、「この世界にいたい」と思えるかどうかもあって。この世界にいると錯覚したいし、そこに誰かがいれば一緒にいたい。そこからすると、悲しみや苦痛が大きく、ゲームと割り切らなければ続けられない本作は無理だった。おそらく狙い通りの感情体験を得て、それ故に続けられない皮肉。

※まあそれ以前に、とにかくびびりなので、終始不穏なあの雰囲気が既にダメげではあったんだけど……謎解きなのに冷静にものが考えられない。あとワーキングメモリーの広さは結構生まれつきに左右されるんじゃーとか(←紙という外部記憶装置に頼った人)

 VRを生かしたゲームとしてはよく出来ていると思うし、自分みたいにVR側に魂引っ張られすぎない、びびりでなければやってみる価値はあると思うんだけど。すべて見届けたかったなあと思いつつ、断念報告でした。


追記:そう、よくできてはいたんだ……造語で意思疎通ができない設定、理解可能な言葉だとゲーム進めていくうちに同じセリフの繰り返しが気になって醒めちゃうのをうまく緩和してる!とか。(おそらく主目的はそっちではなく、副産物として。これ大事)
posted by 築城 at 12:40| 感想